たかさき歯科医院
高崎 悟司
近年,消臭作用があるとされて市販されている洗口剤のシェアが高くなってきたことからも言えるが、口臭に対する国民の関心が高まってきている。おのずとそれを主訴として来院する患者が年々多くなってきている。また、その患者の中には口臭心身症ではないかと思われるように深刻に考えている患者も少なくない。
口臭には生理的な口臭(増齢、早朝、空腹、月経時、緊張性)と病的口臭がある。病的口臭の原因としては、全身的には、例えば胃などの消化器官、鼻疾患、呼吸器疾患、糖尿病、肝臓病、尿毒症などがある場合が考えられる。口の中の原因としては,たとえば、う蝕(大きな虫歯)、不適合歯冠修復物(かぶっているものがあっていない)、歯冠修復物の脱離(かぶっているものが外れている)、あるいは歯周病(歯槽膿漏症)を有する場合などがあるが、一番大きいのは口腔清掃不良(歯がみがけていない)、すなわち、プラークコントロールができていないというのが口臭の最大の原因である。
もともと、口臭の元とされている悪臭成分はアンモニア、アミン類、硫化水素、メチルメルカプタン、インドールなどであるが、これらは口の中に存在するタンパク質が、同時に数多く生息する細菌の酵素活性により分解された産生物質あるとされている。すなわち、プラークが存在しないと口臭がしないということになるのである。